鈴のトラリピ設定の円安シフトを前倒し

どうも32歳でセミリタイアした鈴(@semiritaia_suzu)です!!

ここ最近で一気に円安が進みクロス円の4通貨ペアは全て売りレンジに突入しました。

本来、ワイドレンジに仕掛けている鈴のトラリピ設定では事前の対応は行わずに、耐えられなくなった場合の最終手段として両建てを行います。

トラリピがレンジを突き抜けた時の3つの対応



ただし、鈴のトラリピ設定は円が4通貨ペア含まれており、円安が弱点ともいえる戦略なので、今回は前倒しで対応を行うことに決めました。

▶円安シフト
  • 米ドル/円の~130円まで110万通貨の買い設定
  • 解除は米の利上げ終了か日本の利上げ開始
  • 追加資金なし(ギリギリなので可能なら+300万円程度欲しい)
  • 自分年金はクロス円が3通貨ペア以上で円安シフト

この記事で対円安向けの特別シフトを解説するので、鈴のトラリピ設定を運用している人は確認してください。



・2022年10月12日追記
円安シフトが全て解除されました。

円安シフトの解除




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【結論】円安シフトでやること

戦略の前提から外れた対応なので、色々と言い訳もありますが、まずは具体的にやることを解説していきます(^_^;)

円安シフトの概要

やること:米ドル/円の買い設定を110万通貨仕掛ける


鈴のトラリピ設定ではクロス円で計110万通貨の売りトラリピを仕掛けています。

▶円の最大保有量
  • ユーロ/円:30万通貨
  • 豪ドル/円:30万通貨
  • NZドル/円:25万通貨
  • 加ドル/円:25万通貨
  • 合計:110万通貨


そのため、反対に米ドル/円の買いトラリピを110万通貨仕掛けることで、円安による影響を固定してしまいます。

【補足】
厳密には米ドル/円と他のクロス円でレートが違うので、完全な相殺にはなりません。(例えば豪ドル/円:30万通貨と米ドル/円:30万通貨では金額が違う)

完全に円の値動きを相殺するなら、米ドル/円は90万通貨程度なのですが、分かりやすさを優先しました。



具体的な設定

現在レート~130円に仕掛けます。
(130円を超えた場合は、現在レート~135円に仕掛ける)


▼円安シフトの設定
設定仮130

※注文金額とトラップ本数は合計の数量が合えば適当でOK


4月17日時点では126円~130円に仕掛けましたが、後日仕掛ける場合はその時のレートに合わせて注文を修正します。

【例】
  • 米ドル/円が127円なら127円~130円に仕掛ける
  • 米ドル/円が131円なら131円~135円に仕掛ける



円安シフトの解除タイミング

【どちらか片方で解除】
  1. アメリカの利上げが終了する
  2. 日本の利上げが開始する


なぜ円安が心配されているのかというと、最も大きな理由は世界的に金融引き締めの局面になっているのに日本だけが金融緩和を続けているからです。

そのため、その理由が無くなったら円安シフトを解除(米ドル/円のポジションを決済)します。

円安シフトの解除





円安シフトの効果

円安シフトの効果は主に2つです(^^♪

効果①円安による評価損益を固定する

米ドル/円=130円以上のレートでは円安による評価損の増加を抑えることができます。

両建てではないので完全には固定されませんが、ヘッジ用のポジションが米ドル/円だけで済むので、解除のタイミングを計るのが楽です。

両建てだと精神的にも外すのが難しくなりますしね。


効果②マイナススワップを緩和する

現在、鈴のトラリピ設定のマイナススワップの影響は10%程度です。

トラリピの決済益とスワップ-202203

▶決済益とスワップ(全体)
  • 決済益:+14,947,836円
  • スワップ:-1,619,145円
  • 合計:+13,328,691円
トラリピのマイナススワップの影響は?



ただし、世界的に利上げが行われた上にマイナススワップが発生するポジションが多くなると、その影響は30%、40%と増えることが予想されます。

長期的にはまた利下げが行われ、マイナススワップの影響は小さくなると思いますが、これから数年は影響が大きくなるでしょう。

そこで、プラスのスワップが受け取れる米ドル/円の買いを保有することで、マイナススワップの影響を緩和していきます。



円安シフトのシミュレーション

円安シフトを行った場合の口座資金をシミュレーションしてみました。

シナリオ①程々の円安:125円⇒135円⇒120円

今後も円安が続き2002年1月の135円程度まで上昇、その後下落するパターンです。

アメリカの金利が絶頂の状況で135円を記録⇒その後は130円~135円程度で推移⇒アメリカの利上げ終了or日本の利上げ開始で下落するシナリオです。

このシナリオが順調に行けば130円前後で円安シフトの解除条件を満たし、ほぼ損益なしで解除できると思います。


ただし、短期的に大きく上下する可能性もあるので、その時の必要資金をシミュレーションしてみました。

125円⇒135円⇒120円の必要資金
必要証拠金 評価損益 必要資金
鈴のトラリピ設定 1,898,597円 -2,169,135円 4,067,732円
米ドル/円 5,500,000円 -8,222,500円 13,722,500円
合計 7,398,597円 -10,391,635円 17,790,232円

【必要資金の考え方】
鈴のトラリピ設定の必要資金は先日120円だった2022年3月22日の数字を採用し、米ドル/円の必要資金はトラリピ運用試算表で計算しました。

▼2022年3月22日時点の口座状況 20220322-1


▼125円⇒130円⇒120円の必要資金 
①程々の円安の必要資金


短期的な下落に耐えられればいいので、10円程度の遊びがあれば十分でしょう。


シナリオ②超円安:125円⇒150円

歴史的な円安が発生し、円の価値が今までと大きく変わってしまうパターンです。

この場合、米ドル/円=130円を超えた後は円安の影響を固定できるので、評価損が大きく増えることはありません。

レンジが変わるとは言え、世界的な利上げ局面が終了したり、日本が利上げサイクルに入った場合は円安も落ち着くはずなので、そのタイミングで円安シフトを解除できます。

他のクロス円の売りトラリピで損切りが必要になる可能性も高いですが、円安シフトでそれと同等以上の決済益が出ているはずです。

円安シフトはこのシナリオ②を乗り越えるための対応です。


ただし、証拠金が増えるのでかなりギリギリの維持率になります。


▼クロス円が一律10円上昇した時(維持率172%)
10円上昇

▼クロス円が一律20円上昇した時(維持率:152%)
20円上昇

▼クロス円が一律30円上昇した時(維持率:141%)
30円上昇


全てのクロス円が同じだけ上昇した場合は維持率の変動は非常に緩やかです。

また、米ドル/円の上昇率より他のクロス円の上昇率の方が高い場合は急激に維持率が下がります。

▼クロス円がレンジ上限まで上昇した時(維持率104%)
レンジ上限まで上昇

クロス円以外の通貨ペアもあるので、常にロスカットギリギリの運用になります。

米ドル/円の証拠金は600万円程度なので、心の平穏のためにもその半分の300万円程度は追加資金が合った方が良さそうです。

わたしも300万円貯まるまでは決済益を出金せずに口座に残しておくつもりです。


シナリオ③今が円安の絶頂:125円⇒115円

現在が円安の絶頂で今後も同程度の水準で推移し、アメリカの利上げサイクルの終わりとともに下落していくパターンです。

この場合は殆どポジションを持たないので、特に円安シフトの影響はありません。

【必要資金の考え方】
鈴のトラリピ設定の必要資金は先日115円だった2022年3月7日の数字で、米ドル/円はほぼポジションを持ちません。

▼2022年3月7日時点の口座状況
20220307-1


多少はポジションを持つでしょうが、大きな影響はないでしょう。



【言い訳】なぜこのタイミングで円安シフト?

本来、ワイドレンジのトラリピは相場を予想せずに実際にレンジを突き抜けた場合に、最後の手段として両建てにします。

トラリピがレンジを突き抜けた時の3つの対応



ただ、鈴のトラリピ設定は円を4通貨ペアも運用しているため、円の暴落には非常に弱いです。

そのため、今回の円の大暴落は鈴のトラリピ設定的にはリーマンショックを遥かに上回る影響になる可能性があります

そこで、今回はヘッジを前倒すことに決めました。


相場を予想しないという戦略の仕組みから外れていますが、今回は10年~20年に一度訪れると考えられる設定変更の時期になる可能性があります。

鈴のトラリピ設定の累計利益のイメージ
トラリピは死ぬまで運用すべし

なにせ2008年のリーマンショック以降は大きなレンジ変更が発生していないですからね。

そんなイレギュラーな情勢なので、愚直に運用するよりも例外的に対応した方が継続運用に繋がると考えました。

まあ、結果的には米ドル/円=135円程度までしか上昇せず、「対応は余計でした」となる可能性もありますけどね(^_^;)


それでも、

  1. 円安シフトを行ったけど上昇しなかった
  2. 円安シフトを行わずに上昇してしまった
この2つを比較した場合、パターン2の方が困るので、実施することに決めました。



自分年金作りの円安シフト

クロス円が2通貨ペア以下の場合は円安シフトは不要だと思います。

その場合、追加順序的にクロス円は5通貨ペア中の2通貨ペアなので、バランスはとれています。

逆に既に3通貨ペア以上仕掛けている場合は円安シフトを仕掛けた方が無難です。

▶0.8円間隔3通貨ペアの場合
  • 加ドル/円:3.1万通貨
  • ユーロ/円:3.7万通貨
  • NZドル/円:3.1万通貨
  • 合計:9.9万通貨
※注文金額とトラップ本数は合計の数量が合えば適当でOK
▶0.8円間隔4通貨ペアの場合
  • 加ドル/円:3.1万通貨
  • ユーロ/円:3.7万通貨
  • NZドル/円:3.1万通貨
  • 豪ドル/円:3.7万通貨
  • 合計:13.6万通貨
※注文金額とトラップ本数は合計の数量が合えば適当でOK

また、5月以降に自分年金作りを始める人は新通貨ペアである米ドル/加ドルも加え、4月時点の設定より円安に強くなっています。

円安シフトが必要な条件もまとめているので、参考にしてください。

【自分年金作り×円安シフト】必要なケースと不要なケースを解説!!



【補足】
4月以降の設定で加ドル/円のみを運用している人は100%クロス円の売りになってしまうので、円安シフト(0.1万×31本の買い)を仕掛けた方がいいです。

その後、豪ドル/NZドル⇒ユーロ/英ポンドまで仕掛けたのち、米ドル/円に含み益が出ている状態なら解除してしまってOKです。

ただし、もし円安が心配なら、そのまま円安シフトを仕掛けたままでもいいと思います。




円安シフトのQA

円安シフトのQAです。

Q.0.8円間隔や0.4円間隔で運用している場合

A.仕掛けているクロス円の売りトラリピの分だけ米ドル/円の買いを発注する


▶0.8円間隔4通貨ペアの場合
  • 加ドル/円:3.1万通貨
  • ユーロ/円:3.7万通貨
  • NZドル/円:3.1万通貨
  • 豪ドル/円:3.7万通貨
  • 合計:13.6万通貨


Q.米ドル/円が130円を超えている場合は?

A.「~130円」を「~135円」に変えて仕掛ければOK


また、135円を超えてくると、普通にロスカット寸前になる可能性が高く、通常の両建て対応が必要になるはずです。


Q.なぜ米ドル/円なの?

A.鈴のトラリピ設定で運用していない上に最も下落が見えない通貨ペアだったから


今後は円安かつ米ドル高と考えたからです。

例えば円安になるとすれば、ユーロ/円も上昇しますが、ユーロ高かと言われると必ずしもそうは言えません。

米ドル/円は『米ドル高かつ円安』なのでメッチャ上がる、ユーロ/円は『ユーロ高じゃないけど円安』なので、少し上がるみたいなイメージです。

ユーロも日本よりはマシですが、ガンガン利上げできるような状況ではありません。

そういった意味で最も下落するビジョンが見えないのが米ドル/円と考えました。


Q.円安シフト後の維持率は?

A.維持率100%台が当たり前になります


30円上昇

設定が違うので円安シフトを組む前の維持率は全く参考になりません。

円安シフトを組むと、一足飛びに米ドル/円=135円程度の水準の維持率まで下がり、そこから停滞するイメージです。


Q.円安シフトの数量は同じでなければダメか?

A.数量が少なくても緩和する効果があります


円安シフトの数量は必ず110万通貨である必要はありません。

リスクシミュレーションを使い、米ドル/円の数量や他の通貨ペアのレートを変更して、自分に最適な数量を模索してください。

円安によるロスカットレートの確認



Q.トラリピではなく成行で110万通貨持ってもよい?

A.ありです


ただし、この場合はシナリオ①、シナリオ②のケースでは有利になりますが、現在レート付近が円安の絶頂だった場合のシナリオ③のケースでは不利になります。


Q.逃げ切りプランの場合はどうしたらいい?

A.基本は放置です……が、最悪は両建てで時間稼ぎもできます


逃げ切りプランはギャンブルなので、ロスカットするまでにそれ以上の利益が出ることに賭けて放置するのが基本です。

ただ、どうしてもロスカットさせたくない場合は単純に両建てにする方法があります。

米ドル/円でポジションを持つには証拠金が足りないので、ユーロ/円、豪ドル/円、NZドル/円、加ドル/円と全てのクロス円を両建てにしてしまいます。

その状態で時間稼ぎを行い、口座資金が2,000万円を超えたら両建てを解除し、円安シフトを仕掛ける方法があります。(ヘッジで仕掛けた両建ての評価損益も含めて2,000万円)


円安進行中に口座資金が2,000万円を超えないと、両建て分が損切りになってしまうので条件はシビアになりますが、逃げきれる可能性は残ります。

【両建ての持ち方】
既に保有している売りポジションと同量の買いポジションを成行(ストリーミング)で保有し、まだポジションを保有していない売りトラリピに重ねるように買いトラリピを仕掛けると楽です。

また、資金に余裕があるなら、これから保有する売りポジションの分も先に成行で保有してしまってもいいと思います。



Q.円安シフトを仕掛ける資金余力が無い場合は?

A.複数の対処を組み合わせた対応も考えられます

    【例】
  • 加ドル/円:損切り
  • NZドル/円:両建て
  • 豪ドル/円:円安シフト
  • ユーロ/円:そのまま

上記の例だと資金が追加となるのは豪ドル/円の円安シフト分だけなので、少なめの資金で運用していても対応しやすいです。


Q.細かく利確してはダメなの?

A.ダメです


例えば135円で利確した後に150円まで上昇した場合、135円⇒150円は買いポジションがないので、他のクロス円の売りトラリピの評価損益が増えてロスカットします。

利確すれば目先の利益は得られますが、さらに上の次元の円安になった場合に耐えられません。

円安シフトは利益を得るための仕組みではなく、ロスカットを防ぐための仕組みです。


Q.円安シフトを仕掛ければロスカットしませんか?

A.円安ではロスカットしませんが、円安以外の要因でロスカットする可能性はあります


例えば以下は円安ではなく、オセアニア通貨(豪ドル、NZドル)高になった場合のシミュレーションです。

▼オセアニア通貨高でロスカットするケース 豪ドル高、NZドル高

▶想定レート
  • 米ドル/円:130円
  • 豪ドル/円:115円
  • NZドル/円:105円
  • 豪ドル/米ドル:0.88ドル
  • NZドル/米ドル:0.81ドル

円安でも米ドル高でもなく、オセアニア通貨(豪ドル、NZドル)高です。

米ドル/円がほとんど上昇せず、豪ドル/円、NZドル/円、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルの評価損益が増えたことで、ロスカットします。

円安以外にも色々なケースが考えられるので、納得できるまでシミュレーションしてみてください。

複数通貨ペアのリスク管理




Q.米ドル/円が下落した場合はどうするの?

A.解除条件を満たすまでは継続します


円安シフトを仕掛けたのは、世界が金融引き締めに入っているのに日本だけが金融緩和を続けていることから、歴史的な円安を警戒したためです。

仮に米ドル/円が下落しても、その背景(世界的な金融引き締めと日本の金融緩和)が変わらない限りは歴史的な円安が怖いので、円安シフトは外せません。

逆に背景が崩れた場合は、損切りになったとしても円安シフトを解除します。



【まとめ】鈴のトラリピ設定の円安シフトを前倒しで実行します

▶円安シフト
  • 米ドル/円の~130円まで110万通貨の買い設定
  • 解除は米の利上げ終了か日本の利上げ開始
  • 追加資金なし(ギリギリなので可能なら+300万円程度欲しい)
  • 自分年金はクロス円が3通貨ペア以上で円安シフト


本来なら両建ては最終手段ですが、今回は鈴のトラリピ設定的にリーマンショックを上回る大暴落になる可能性があるので、前倒しで円安シフトを組みます。

戦略の前提から外れる反則ですが、米ドル/円=150円などの事態でも継続して運用できるように対応していきます。


以上、【4/17】鈴のトラリピ設定の円安シフトを前倒しで実行します……でした!!


円安が不安な人は以下の記事を参考にしてください( ^^) _旦~~

円安で不安な人がまずやるべきこと⇒円安によるロスカットレートの確認



「歴史的な円の暴落?」に対処します



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