【撤退】トライオートETFのリニューアル対応

【お知らせ】
2023年12月17日のリニューアルによりTQQQ戦略を継続することが困難になりました。

▶トライオートETFの3つの対応
  1. 全決済して撤退する
  2. 回復してから撤退する
  3. 無理やり運用を続ける
結論から言うと、わたし自身は全決済して撤退するつもりです。
(FAS戦略も含めてトライオートETF全体から撤退)


相場を見ながらの実行になりますが、大きく下落しない限り年内に撤退しようと考えています。

残念ですが、今回は対応とその理由について解説します。


・2023年12月23日追記:運用を終了





1.リニューアルによるトライオートETF戦略への影響

自動売買の停止
インヴァスト証券からのお知らせ:https://www.invast.jp/triauto/blogs/news/info_triauto2023renewal/


これです。
大雑把に言うと、6カ月全く使っていなかった自動売買は削除されました。

ポジションが強制決済されたり、稼働中の自動売買が停止させられるわけではないので、通常の運用では特に問題ないと思います。

ただし、TQQQに関しては別です。
新規の稼働が制限されていることから停止状態で待機させていた自動売買が削除されてしまいました。


既に稼働中の自動売買だけで継続運用したり、全てのポジションが決済されるまで待ってから撤退する分には特に影響はありません

ただし、スタートダッシュのようなTQQQ戦略(ブロック戦略)独自の運用が難しくなりました。

※FAS戦略やQQQ戦略は新規に稼働させられるので特に影響はありません。




2.考えられる3つの対応

▶トライオートETFの3つの対応
  1. 全決済して撤退する
  2. 回復してから撤退する
  3. 無理やり運用を続ける

①全決済して撤退する

これが一番楽です。

単純に「もういいやー」ってことで全決済して撤退します。

口座画面に表示されている評価損益を損失に計上して終了です。

わたしなら約600万円の損失です。


▼口座状況と評価損益
トライオートETFの口座状況



②回復してから撤退する

これは無難な対応です。

停止させていた自動売買が削除されたと言っても既にポジションを保有していたり稼働中の自動売買には影響ありません

スタートダッシュのような変則的な運用は難しくなったとはいえ、既存のポジションが決済されるまで運用を続ける分には大きな違いはないと思います。



③無理やり運用を続ける

これはもうトライオートETFを完全に理解している超上級者向け。

稼働中の自動売買のパラメータを変更したり、繰り返しなしのマニュアル注文を駆使して、TQQQ戦略を無理やり再現します。

ただ、これは残っている自動売買や数量が人によって違うので一律の対応はできず、各自で自分の状況を見てアレンジするしかありません。

その後の運用についても、どう弄ったかによって入れ直しの手間などオペレーションが変わってきます。


「スクショ通りの設定にすればOK」みたいに示せないので、出来る人は相当に限られると思います。



対応の判断基準

『③無理やり運用を続ける』については自分で運用できる人の話で解説できることが無いので、①②の判断基準について考えます。

【撤退の判断のポイント】
①全決済して撤退する場合に残る資金
②回復してから撤退する場合に残る資金

①>②:全決済して撤退する
①<②:回復してから撤退する


基本はこれだけです。

2022年時点にわたしの口座状況で損益を考えた場合、

    【鈴の損益(2022年時点)】
  • 全決済して撤退する:-2,000万円
  • 回復してから撤退する:-200万円/年
という状況でした。


上記の金額に加えて税金や解放される資金で得られる可能性のある利益を考慮すると損益分岐点は6年になりました。

▼損切りした場合と損切りしない場合の損益の差
損益分岐点
【トライオートETF】TQQQの損切り判断のポイント



つまり6年以内に回復するのなら金利を支払ってでも待った方がいいということなので、「流石に6年あれば回復するだろう」と考え回復するのを待つことにしました。


ただし、2023年末の現時点で考えると以下のような状況になっています。
    【鈴の損益(2023年12月時点)】
  • 全決済して撤退する:-600万円
  • 回復してから撤退する:-200万円/年
比較するとだいぶ状況が変わっていて、これだったらどちらの選択もありだと思います。


2023年12月の運用状況を見てみると、40ドル以上の水準で推移していて金利負担以上の決済益が出ています。

加えて、2024年以降は金利が下がる見込み(アメリカは利下げ)であることを考慮すると、
  • このあと暴落して40ドル以下の水準で停滞する⇒①全決済して撤退した方がいい
  • このまま40ドル以上の水準で推移する⇒②回復してから撤退した方がいい
と言った感じになると思います。

【参考】トライオートETFの金利調整額の計算方法
https://www.invast.jp/triauto/rules/#etf-interest

・金利調整額の計算式(米株)
買い建玉= - ( 前週木曜日の終値 * 保有口数 * (基準金利 + 9.0%) * 付与日数/360 )


計算式に当てはめてみると一口当たりの一カ月の金利調整額は

-(48.72ドル×141.888円×1口×0.1432×30日/360日)=-82.49円

程度になります。




3.鈴の対応となぜその対応を選ぶのか?

鈴の対応:①全決済して撤退する

FAS戦略も含めてトライオートETF全体から撤退します。


理由は大きく3つです。


損益的にはどちらでもおかしくない

2022年当時は明らかに回復するのを待った方がいい状況と考えました。

でも現時点の口座状況を見ると、どちらもありだなという状況になっています。


なので数値以外の部分で判断しました。


ちなみにもし現在の評価損益が2022年当時と同様に-2,000万円なら『②回復してから撤退する』を選択していたと思います。


インヴァスト証券のTQQQに対するスタンス

2021年にTQQQの自動売買を停止した時とは明らかにスタンスが変わっているように見えます。

当時はできれば止めたくないけど、証拠金の上昇で仕方がなく制限したという印象でした。

インヴァスト証券が完全にTQQQの取り扱いを廃止する可能性は? 



でも現在は「できればTQQQ(というかレバレッジ指数)以外を運用して欲しい」という印象です。

恐らくTQQQを積極的に運用してもらうメリットよりも、証拠金の拘束によるインヴァスト証券の運営資金の圧迫などのデメリットが上回ったんじゃないかと思います。


提供側が乗り気には見えない以上、粘っても状況が良くなることは無いのかなと考えています。

流石にポジションの強制決済とかは無いにしても、今よりもさらに制限が増えることもあり得ると感じました。



結局は感情

正直に理由を言うと、「なんかもういいやー」って気持ちになったからです。

数値的な損益も出しましたが、それよりも感情的な理由の方が大きい気がします。


TQQQ戦略は含み損を抱えているものの、2020年、2021年と上昇局面での爆発力には感動しました。

反省でも書きましたが、0-40のレンジの扱いを改善した上で追加投資のタイミングを間違わなければ、有用なキャッシュマシーンになると期待していました。

トライオートETF戦略の方針確認と今後の対応 



回復したあとのことを色々と考えていただけにショックが大きかったです。




4.関連する連絡事項

同じくインヴァスト証券のサービスで試行錯誤中のマイメイトも撤退します。

「いやなんで?」って感じだと思いますが、インヴァスト証券のサービスを使って5年、10年を見据えた運用戦略を構築するのは難しいと感じたからです。


2020年にシステムをリニューアルした時にも感じましたが、わたしみたいに長期的に同じ戦略で運用するユーザーはインヴァスト証券のメインターゲットではないんでしょうね。

利用状況やコストを総合すると、わたしのようなやり方をしている人は少数派で我慢を強いられる分類になりそうです。

たぶん流行を追っていくタイプの運用をするならトラリピよりもいいんじゃないかと思います。


まあ全てを拾い上げようとすると、リニューアル時のコストが上がり、そうなるとユーザーから徴収しなければならない手数料も上がってしまうので、取捨選択は仕方のないことです。。。

【過去の記事】トラリピとトライオートのシステム更改について 



というわけで、長期的に同じ戦略での運用を目指しているマイメイトも難しいと判断しました。

まあ、マイメイトはまだ試行錯誤の段階でしたが、仮にうまく仕組化できたとしても土台ごとひっくり返されるんじゃないかと不安になりました。


今後インヴァスト証券ではユーロ/ズロチ戦略のように、ある程度の期間を区切って運用するタイプの戦略のみにする予定です。

ユーロ/ズロチ戦略の自動売買化とトライオートのリニューアル 



長期運用はマネースクエアのトラリピ、ある程度の期間を区切って運用する戦略はインヴァスト証券のトライオートという住み分けになりそうです。

ビジネス的に考えて、インヴァスト証券の取捨選択がおかしいとも思わないので、むしろわたしとマネ―スクエアが変人同士で気が合ってるんでしょうね( ̄▽ ̄;)




まとめ

▶トライオートETFの3つの対応
  1. 全決済して撤退する
  2. 全ポジションが決済されるのを待って撤退する
  3. 無理やり運用を続ける

リニューアルに伴うトライオートETFの対応について解説しました。

わたしは『全決済して撤退する』という、とても残念な結果になりましたが参考にしてください<(_ _)>


以上、【撤退】リニューアルに伴うトライオートETFの対応……でした!!



トライオーETFの運用を終了します



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